こまやかなバズり売れにも対応鮮度重視の品揃え

 「メイクアップ復活元年」。2024年度をこう捉えるのは昨年、井田両国堂の社長に就任した井田喜隆社長だ。23年5月のコロナ5類移行を機に、これまで蓋をしていた消費者の〝美容欲〟が再び花開いたとの見立てだ。

 井田両国堂の前期(23年11月期)の売上高は、前年比10%増の1709億円で着地。特にコロナ5類移行後の実績を映し出す下期(23年6~11月)が112.5%増と伸長し、通期実績を2桁増まで押し上げた。同社の主力は、2000~5000円の〝中価格帯コスメ〟だが、実績を牽引したのがその中価格帯の「ファンデーション」「チーク」「リップ」「フェイスマスク」の4カテゴリーだ。フェイスマスク以外の3カテゴリーは、脱マスクによる肌や口元の露出から関連アイテムの需要が「劇的に回復」(井田社長)した結果。メイク回帰が本格的に始まったことを裏付ける。

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