業務用の機能を集約、低温ビジネス拡大も見据える

 シナジー発揮に本腰。昨年、三井物産傘下の流通5社が統合して誕生した三井物産流通グループ(MRG)がいよいよ立ち上げフェーズに区切りをつける。今年4月には、将来のあるべき姿を見据えた戦略的な組織改組を実施。変わったMRGを内外に示す勝負の一年が始まった。

 同社の前期(2025年3月期)業績は売上高1兆2692億円、経常利益58億円で着地。統合前の単純合算対比で微増収減益だった。売上高は値上げ効果もあり、内部取引の消去分をカバーしてプラスにのせたが、利益は卸間の競争激化や節約志向の高まり、物流費の高騰などの影響を受けてやや苦戦した。また今回の統合が旧三井食品にとっても未曾有の大合併だったことから、攻めよりもまず体制整備を優先した事情もあった。営業部隊についても、差し当たり取引先を混乱させないことを最優先とし、従来の組織体系を極力残すことで過渡期を乗り切った形だ。

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