バックキャスト方式でマスタープランを策定

 食品卸の新しい価値創造の一つの絵姿と言えよう。来期から始まる第12次長期経営計画(長計)を見据え、早くも国分グループ本社が動き出した。今年5月、首都圏で低温事業を営む国分フードクリエイトと生鮮卸の国分フレッシュリンクを統合し、国分フレッシュ・フードトランス(以下KFT)を立ち上げたのだ。

 KFTの特徴は、サプライチェーンの川上である産地や生産者とのつながりを強めた生鮮低温卸売事業であることだ。生鮮品に付加価値を付けて販売し、需給ギャップや廃棄の抑制など、生産者や加工業者の課題解決につなげることで、持続可能なサプライチェーンを構築するのが狙い。その象徴的な事例として、まずは干し芋をつくる際に廃棄が多い「さつま芋」と、生産者の中には赤字で苦しむ事業者もいる「牛乳」の二つで商品開発や販路拡大に挑む。

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