14の戦略領域で卸機能を強化
「共創圏」の確立。国分グループ本社が今期始動する第11次長期経営計画(2021~25年度)の一大テーマだ。同社はこれまでも「食のマーケティングカンパニー」を標榜し、食関連のネットワーク、事業領域の拡大を打ち出してきたが、共創圏という新概念のポイントは、そうした連携の範囲を「川上から川下に至る全ての事業者と生活者」に発展させたことにある。「バリューチェーン全体での成長、社会課題の解決を含めた広い視野で、あらゆる対象とつながっていく。従来の枠を超えた取り組みで、食の新たな価値や事業の創造を目指したい」と國分晃社長は力を込める。
共創圏の確立に向け、国分は四つの階層を想定、これに沿って取り組みの輪を広げていくとした。第1階層が国分の本社、エリアカンパニー(AC)、カテゴリーカンパニー(CC)内での連携。第2階層がグループ各社との連携。第3、第4階層がその他パートナーとの連携だ。第3、第4階層の間には定量的な区分は設けていない。また、長計を通した目標も「第3階層までの売り上げプラス1兆円」「第4階層までの取り組み企業数プラス100件」と二つの視点で設定した。単に売り上げだけを追わないのは、その時々で規模の大小にかかわらず、あらゆる分野で連携を広げることが重要と考えるからだ。