小売業を巻き込み最適物流の実証実験

 メーカーと小売業をつなぐ食品卸に、今年は新たな難問が降りかかる。原材料の高騰による物価上昇だ。メーカードライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限される2024年問題。現状も不足がちなドライバー不足をさらに深刻化させると言われている。センター到着後の待機時間が長い、手積み手降ろしの労働を強いられるなど、食品流通は元来ドライバーからは、不人気で敬遠されがちな仕事だった。2024年問題はそれに追い打ちをかけることは必至。食品卸業界は物流改革に、再び正面から向き合わねばならなくなる。

 周知のように食品卸業界にとって、物流改革は積年の課題。すでに19年に国土交通省が「加工食品物流に関する現状及び課題」と題して、次のように提言している。受発注条件の見直し(リードタイムの見直しなど)、荷待時間の削減(先着順から予約制への変更)、荷役時間の削減(バラ積み貨物のパレット化、サイズの統一)、検品時間の削減(3分の1ルールの見直し徹底など)だ。

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