小売りのニーズを汲んだデジタル販促あの手この手
「時代の変化に合わせて変わろうとする小売りさん、メーカーさんに寄り添い、我々も一緒に変わっていく必要がある」。加藤和弥社長が語る決意だ。加藤産業は今期の方針として、取引先との一段の関係性強化を掲げる。新たなニーズや課題に対応すべく、強みの提案型営業をさらに深化。卸としての機能や領域の幅を広げながら、取引先とより強固なパートナーシップを作り上げていく考えだ。
これに向け、加藤産業が目下強めているのが営業における接点の拡大だ。例えば小売りとの商談であれば、従来相手は商品部と相場が決まっており、話す内容も「来月こういうエンドをつくりましょう」など、ある程度パターン化してしまっていたところがあった。しかしそうではなく、「販促を担う営業企画なり、もっと言えば物流、システム、いろんな部署に商談に行きなさいと言っている」(加藤社長)。営業のタッチポイントを増やし、今まで捉えきれていなかった小売りの困りごとをより深く収集。その上で場合によっては加藤産業の本社各部署が関わっていきながら、共に課題解決に向かう取り組みを強めているのだ。