小粒の鳶に油揚げをさらわれ安田隆夫創業会長は激怒

 大手スーパーの「身売りドミノ」が、早々に決着を見た。3月5日に発表された西友の売却先は、DS大手のトライアルホールディングス。翌6日に発表されたイトーヨーカ堂の売却先は、米投資ファンドのベインキャピタル。凋落が始まって久しいGMSも大型再編は「さすがにこれで終焉」との声が聞こえるが、両社の売却先は異色のDS企業と投資ファンドであり、その戦略いかんでは業態の垣根を越えて再編の連鎖が起きる可能性を否定できない。業界再編の火種は、引き続き燻り続けていると言っていいだろう。

「身の丈以上の買収」。業界関係者がこう口を揃えるのが、トライアルの西友買収だ。同社の売上高は、2024年6月期で7179億円。DSではPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)の2兆950億円に次ぐ規模だが、自己資本は約1200億円。これに対して買収額は、約3800億円だ。

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