「うれしい値」で客数回復に一定の成果
値頃商品の「うれしい値」は品目を精査しながら継続。一方で、懸念していた「セブンは高い」のイメージ払拭に一定の手応えを得たことから、今後はいよい本丸、松竹梅の品揃えの「竹」の磨き込みに重心を戻す――。羽石奈緒執行役員商品本部長が語る、2025年度の中食の大方針だ。「うれしい値で客足のベースが戻りつつある。今度はこれをきっかけに来店いただいたお客様に、『セブンの商品はおいしい。だからこの価格でも買いたい』と思っていただけるようにしていきたい」と力を込める。
セブンイレブン・ジャパンの主力商品である中食(オリジナルフレッシュフード)の売り上げ数量は、23年度上期をピークに緩やかな下降線に差し掛かっていた。24年度に入ると既存店客数が前年を割り込む月も増加。セブンはこの要因を、お客の値上げ疲れや節約志向が高まる中で、価格対応に遅れがあったと分析。9月から値頃感を前面に出した「うれしい値」商品を拡大し、店頭やCMで大々的に訴求を行った。