ランサムウェア被害でも惣菜売り上げは拡大
イズミの惣菜が好調だ。デリカ本部の柳井忠利執行役員本部長によれば、「ここ4、5年は前年を下回ったことがない」といい、右肩上がりの成長を続けてきた。また、昨年2月のランサムウェア感染の影響が続いた今年度(2025年2月期)も、7月以降、直営の惣菜売り上げは前年同月比3~4%増で推移し、通期売上高も23年度を上回る330億円程度になる見込み。食品売り上げに占める割合も14.2~14.3%となる見通しで、柳井執行役員は、「25年度に15%という目標には若干足らないものの、順調に伸びていると認識している」と手応えは充分。
この好調さを支えているのが同社のオリジナルブランド「zehi(ゼヒ)」だ。毎月の「認定試食会」で「自社製造」「おいしさ」「安心安全」「地域の食材」「健康」「サステナブル」の6要件のうち四つ以上を満たしたものだけを認定、専用マークを付けて販売するというもの。生鮮部門の商品を含む寿司、惣菜、米飯、ベーカリーで構成され、現在、アイテム数は75。数では惣菜全体の2割程度だが、売り上げでは約3割を占め、惣菜全体を牽引している。ちなみに、同社の主力商品の「広島風お好み焼き」「泉唐匠とりから揚げ」「店内仕込みのポテトサラダ」はいずれも「ゼヒ」の商品だ。