PB開発で見せた「新しい船に乗る」の意味
「新しい船に乗る」。ウエルシアホールディングス(HD)の桐澤英明社長は、間近に控えたツルハHDとの統合の有り様をこう表現する。ツルハHDは、中核のツルハの他に、くすりの福太郎、杏林堂薬局など6社の事業会社が連なる。両社を一つの会社として機能するよう仕上げていくことの難しさは、自明の理。新しい船は両社が持つ今あるものを一旦捨てて、新しいものを作り上げていこうという試み。
その象徴的事例はPB開発だ。ウエルシアグループには「くらしWelcia、からだWelcia」のPBが、ツルハグループには、「くらしリズム、くらしリズムメディカル」がある。これを廃止。新しい統一PBを立ち上げようというのだ。「くらし、からだともご好評を得ていますが、ウエルシアの社名が付いていてはツルハの人たちも売りにくいでしょうし。2社が本当に一緒になって新しいものを生み出す好事例でもあるので」。桐澤社長は、決断の背景をこう明かす。

















