直近の買収店舗からうかがえる生鮮の習熟度向上

 クスリのアオキホールディングス(HD)の地場スーパーの「爆買い」が止まらない。前2025年5月期は7社を取り込んだ。今期も早速6月に、香川県で「ピカソ」5店を展開するミワ商店を子会社化。20年に地元・石川のナルックス買収から始まったM&A攻勢は留まるところを知らず、この5年で傘下に収めたスーパーの売り上げ合算は1000億円に積み上がろうとしている。

「M&Aの目的は、エリアごとの生鮮MD強化と好立地物件の確保にある」。青木宏憲社長が語る理由は明快だ。ただ、後者の土地・ハコはドラッグストアでもすぐに活用ができる一方で、生鮮のノウハウは会社を買ったからといって異業種がそのままフルスペックで取り仕切るのは難しい。だから、なのだろう。新業態「スーパーのアオキ」はナルックスの転換で1号店が出てから4年以上開発が停滞。また買収したスーパーを改装して新たにオープンする際も、アオキはドラッグストアとして展開し、生鮮はテナントで入れてやんわり棲み分ける、といったパターンが従来はままあった。

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