ローカルSMを傘下に収めドラッグストアに転換

 フード&ドラッグの店づくりで先行するクスリのアオキホールディングス(HD)が、新たなステージに突入している。食品スーパー(SM)の買収による生鮮ノウハウの吸収と、店舗改装による生鮮強化型店舗の出店だ。

 同社は、昨年6月に、金沢市内で5店舗を展開するナルックス(石川県金沢市)、10月に、京都府内で8店舗を展開するフクヤ(京都府宮津市)をそれぞれ買収したほか、今年5月には、能登地方で2店舗を展開するサン・フラワー・マリヤマ(石川県輪島市)を吸収合併。さらに、6月には茨城県土浦市でSM、飲食店、惣菜加工などを手掛けるスーパーマルモのSM事業を承継する。

 SM買収の狙いの1つは、生鮮ノウハウの吸収だ。周知の通りクスリのアオキでは、通常のヘルス&ビューティーケアを中心とする350坪フォーマットとは別に、生鮮3品と惣菜を充実させた450坪の大型店を展開し、これが高い集客力を誇っている。いずれも青果は自前だが、水産、精肉、惣菜は外部の専門店をテナント導入しており、これにより、ノウハウがなくても生鮮強化の店舗を出店することができる。ただ、自前でない分、出店がテナントの意向に左右されるリスクがあることから、自社でも生鮮のノウハウを持ち、より柔軟に出店できる体制を整える狙いがあると見られる。

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