訪日客ゼロでインバウンド店が大量閉店

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響をもろに被ったのがインバウンド対応型のドラッグストアだ。訪日客の急増を受け、ここ数年は、インバウンドと距離を置いてきた企業までもが市場に参入、市場は活況を呈していたが、新型コロナの感染拡大で状況は一変。訪日客の消失とともに店頭のお客も消えた。先の見えない状況に、店舗の閉鎖も相次ぎ、1年半ほどの間に31店舗を出店したダイコクドラッグはその半分近くを早々に閉めた。コスモス薬品も5月までに8店舗を閉店。中にはオープン2カ月で閉めた店もあり、インバウンドを「副業」と位置付けていた同社らしい素早い撤退だった。このほか、ツルハホールディングス(HD)が9店舗、サツドラHDが4店舗をそれぞれ閉めた。インバウンド比率が高かったマツモトキヨシHDの閉店数は不明だが、インバウンド需要の消失の影響は大きく、3月以降、既存店売上高の前年割れが続いている。

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