コロナ下でも出店数は前年を1割近く上回る

 ドラッグストア各社の出店意欲が旺盛だ。出店数の比較ができるドラッグストア大手13社の2019年度の合計出店数は891店で、ウエルシアホールディングス(HD)、ツルハHD、スギHDの3社が3桁を出店したほか、コスモス薬品やマツモトキヨシHD、クスリのアオキHDも80店舗以上を出店した。さらに、新型コロナの影響が予想される20年度も、出店予定数が前年度を下回っているのは、ウエルシアHD(12店舗減)、カワチ薬品(1店舗減)、薬王堂HD(7店舗減)の3社のみで、13社合計の出店予定数も前年度より80店舗増え、971店舗となる見通しだ。

 積極的な出店に伴い、出店エリアも拡大している。コスモス薬品は一昨年4月、東京・渋谷区の広尾駅前店を出店し関東に上陸。それから1年半ほどの間に、東京に6店舗、千葉・埼玉・神奈川に各1店舗、茨城に4店、栃木に2店の計15店舗を展開している。同様に北陸でも、18年に福井県小浜市に1号店を出した後、石川、富山両県へ進出、現在、北陸の店舗数は18店舗まで増えた。北陸ではスギ薬局も意欲的に出店を進めており、17年2月の福井県進出を皮切りに、昨年は石川県小松市に出店、今や石川県内だけで16店舗を擁し、さらに今年3月に初出店した富山県でもすでに5店舗を展開中だ。一方、コスモスやスギを迎え撃つ石川県地盤のクスリのアオキも積極的に出店エリアを拡大、京都・奈良と関西への進出を加速する一方、北関東エリアでも店舗数を急速に増加。さらに昨年春に福島県に初出店し東北エリア進出を果たした後、宮城、岩手にも出店を進め、この3県で既に20店舗を展開、11月には山形県へも進出した。

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