赤字で閉店間際の店舗が黒字に変わった

「生き残るのではなく勝ち残っていくんだ」。ココカラファイングループの塚本厚志社長は、マツモトキヨシとの経営統合を決めた当時、社員にこう呼びかけたという。それから3年、ココカラの営業利益率は統合直前の2021年3月期の2.8%から、直近の24年3月期には倍の5.6%まで上昇。のれん償却などの影響を除けば7.5%で、ドラッグストア大手の中でもマツキヨに次ぐ高収益体質となった。「マツキヨの門をたたき、言い方は悪いが使えるものは全て使わせてもらおうと決断した。それらを実行した社員のがんばりが大きかった」と塚本社長は振り返る。

 ココカラが稼ぐ力を倍加させたのは、商品、マーケティング、店舗運営の三つの戦略だ。マーケティングはマツキヨが先行していた1to1マーケティングの知見を導入、店舗運営ではこれもマツキヨの営業指標を週次で追いかけるKPI管理を取り入れ、現場が完遂力を高めた。

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