「西武池袋本店の大改装は本当にうまくいくのか――」。関係者の間でこんな声が高まっている。セブン&アイ・ホールディングス(HD)がそごう・西武を米国の投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループに売却したのは2023年9月。旗艦店である西武百貨店池袋本店(店舗面積約8万8000平方メートル)の土地・建物は、フォートレスと連携する家電量販大手・ヨドバシHDが取得。百貨店部分を4万8000㎡に圧縮し「化粧品」「時計・宝飾を含むラグジュアリー」「食品」の3分野に絞り、残りの部分にヨドバシが出店することで、念願の池袋進出を果たす計画だ。

 しかし、当初は今年夏に全面改装オープンの予定だったものが、建材費の高騰や事実上の造り直しで投資額は1000億円規模に膨張。改装終了も来春以降にずれ込むとの見方が強まっている。改装前は年間約1800億円規模と全国3位の売上を誇った同店だが、「改装の遅れから顧客がライバル店に散逸している」との声もある。

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