OICグループは10月15日、スーパーバリューの完全子会社化を発表した。現在65.24%の株式を保有しており、TOB(株式公開買い付け)などで残りの全株式を取得する。買収金額は約35億円。

 子会社化の背景にはスーパーバリューの長い業績不振がある。同社は目下中計の途上にあり今期は黒字化が見込まれるものの、中計遂行の資金面の十分な確保に懸念が生じていることや、上場維持基準に満たない状況が続いていることから、今期末の上場廃止リスクや株価の下落リスクを鑑み、今年3月から非公開化の検討を開始。6月から7月にかけて、完全子会社化と上場廃止、さらにOICからの役員派遣で抜本的に経営を改善させる必要があると判断した。

 今後は、日常使いのスーパーバリューと特別使い・体験型のロピアとで「ブランド戦略強化」を図るほか、地域・物件特性に応じた店舗フォーマット最適化などを推進し、収益体制の改善に努める。

 なお同日発表したスーパーバリューの25年3〜8月期決算は、前期の8億9000万円の営業赤字から、1億9600万円の営業黒字に転換しているが、低収益体制に変わりない。