キンレイは、昨年迎えた創業50周年を契機に、成長加速へと本格的に舵を切った。昨年開設した三重県・亀山工場は順調な立ち上がりを見せ、今年4月には稼働時間を延長し、生産体制を強化。今期は50周年を記念したプロモーション施策も過去最大規模で展開する。メモリアルイヤーを成長の起点とし、さらなる飛躍を目指す。
キンレイの代名詞といえば、具付き冷凍麺の「お水がいらない」シリーズ(冒頭写真)だ。凍結したストレートスープに麺・具材を重ねた「三層構造」により、その名の通り水を加える必要がないのが特徴。専門店品質と調理の簡便性が支持され、累計販売数は延べ2億食を突破している。
2024年度の「お水がいらない」シリーズ全体の売上高は前年比16%増の約80億円となった。シリーズを代表する「鍋焼うどん」が4%増と着実に実績を積み上げたほか、ラーメンカテゴリーが24%増と急伸。同年発売の新商品「天下一品」を筆頭に、「ラーメン横綱」「横浜家系ラーメン」を含めた主力3品が好調に推移した。また今上期もシリーズ売上高は6%増で推移しており、勢いを維持している状況だ。
「お水がいらない」シリーズは近年、量販店のみならず、ドラッグストアでも取り扱いが拡大している。特に関西エリアでは、「鍋焼うどん」を中心に、「天下一品」「ラーメン横綱」など京都発祥の人気ラーメン店監修の商品が売れ行き良好。一方、関東では「横浜家系ラーメン」が支持を集めており、地域に馴染んだ味が消費者の共感を呼んでいるようだ。
ドラッグストアの食品売り場は、一般に価格訴求による集客装置としての役割が強いとされる。だが、「『お水がいらない』シリーズは、品質と調理の手軽さも含めたコストパフォーマンスの高さからお客様にお買い求めいただけています」とキンレイの担当者は強調。結果として、同シリーズの導入により店舗の客単価向上にも寄与しているという。
競合品と比較し、一度顧客に認知されると、購入・リピートへの転換が高いことも同シリーズの強みだ。一方で、認知度の向上や新規顧客へのアプローチ、また既存顧客のロイヤリティ/満足度を高めるコミュニケーションがこれまでの課題だった。
そこでキンレイは今期、創業50周年に合わせた大規模な消費者キャンペーンを展開中だ。総勢1万2300名へのプレゼント企画を来年4月30日まで実施。景品にはデジタルギフトや特製鍋焼うどんセットなどを用意している。

また、キンレイのものづくりへの想いや姿勢を訴求する50周年特設サイトもオープンした。記事コンテンツを通じてキンレイの商品や取り組みを深掘りして発信する。併せて、SNSでの情報拡散や動画広告の展開も強め、潜在顧客の獲得にも力を注ぐ。
キンレイはこうした施策を通じて足元の勢いをさらに加速させ、次の50年へとつなげていく。

















