高質スーパーの牙城である駅ビルや都心の商業施設からの出店要請が相次いでいる。東京・信濃町駅直結の店には、旬の青果、地元浦安を冠した惣菜、種類豊富なワインが並ぶ。安い商品もあれば、小さなPOPに説明を書くきめの細かさで良いものもしっかり売る。徹底した権限委譲と独自の評価制度が現場の支えだ。取材時に見せてくれた社員の賞与明細書には営業成績に留まらない12個の評価項目。この取り組みが評価され、昨年業界初の日本経営品質賞大賞を受賞した。中小スーパーもやり方次第で生き残れる。語り口からはそんな自負がうかがえる。 (インタビュアー・加藤大樹)
人が辞めない会社にすることに専念
――昨年、SM業界で初めて日本経営品質賞大賞を受賞しました。
吉野 日本IBMさんの勉強会でこの賞を知ったのは、2001年です。最初は経営品質なんて所詮大企業の話で、うちみたいな中小企業には縁のないものだと思ったんです。でも社員重視や社会との調和などが機能し合っていい会社になるという経営品質の考え方を学んで、授賞式にも行ってみると、こんな賞をもらえる会社にしたいなという気持ちが純粋に湧いてきたんですね。実はその時、当社は上場を控えていました。それで証券会社から上場後の想定株価が示されたんですが、それが滅茶苦茶低かった。うちはこの程度の評価なのかと、愕然とするほどで。














