アホールド・デレーズは1月16日、中央および南東ヨーロッパ(CSE)地域において、自社ブランド(PB)商品の大規模な新規展開を発表した。傘下のスーパーであるチェコのアルバート、ルーマニアのメガ・イメージ、ギリシャのアルファ・ベータ、セルビアのマクシを通じて、500種類以上の新商品の提供を開始した。高品質で健康的、かつ手頃な価格の商品を地域の消費者に広く提供するという戦略目標の一環である。

 今回の新商品群には、植物由来のオーガニック製品といった消費者ニーズの高い商品が多く含まれている。また、既存の食品においても改良が進められ、パッケージのデザインも一新された。消費者は「ネイチャーズ・プロミス」、「ペルラ」(コーヒー・紅茶)、「デリカータ」(チョコレート)といった自社ブランドの定番商品をより幅広く購入することができる。

 地域全体での品質向上を目指す統一化プロジェクトの一環で、今回の500種類の商品追加により、プロジェクト全体で導入された商品の総数は800種類に達した。

長期プロジェクトで地元とも強力

 同プロジェクトは、2028年までに総食品売上の45%を自社ブランド商品で占めるというもので、すでに過去3年間にわたり、自社ブランドの商品構成についてCSE地域のブランド間で協力を進めてきた。同時に生産と流通のプロセスを効率化することで、消費者にとって手頃な価格を実現している。

 EU調達CSE部門のレンブラント・ヒーケンス・タイセン氏は、「CSEブランド間の連携によって、地域全体で革新と製品改良をスケールアップさせ、消費者により良い選択肢を提供できるようになった」と述べている。

 統一化プロジェクトの一環として、一部の既存商品が新しいパッケージとラベルでリブランディングされた。自社ブランド開発ディレクターであるイヴォ・ジェディナ氏によれば、「すべての国で一貫性のあるパッケージを開発し、4カ国語対応のラベルを採用することで、消費者にとって分かりやすく便利な製品を提供している」という。

 さらに、CSE地域の地元サプライヤーとの協力が、このプロジェクトの成功を支える重要な要素となっている。サプライヤーが高品質な原材料や独自のレシピ、革新的な製品を提供することで、新たな価値をもたらしている。健康志向や利便性といった市場の最新トレンドを迅速に商品に反映することも可能となった。

 レンブラント氏によれば、昨年比で20%以上の売り上げ成長を記録しており、特に植物由来のミルクは3倍の売り上げ増を達成したという。