ウォルマートは、オンライン通販の増加に対応するため、実店舗に宅配ステーション機能を追加して配達のスピードアップを図る。年末の繁忙期までに40以上のステーションを設置する予定で、2024年にはさらに拡大していく。
ウォルマートは現在、米国人口の90%の10マイル(約16キロメートル)圏内に4700店舗を展開している。このうち4000店舗以上が配送のハブ拠点として稼働している。
ここに宅配ステーションを設けることで、ネット通販需要の拡大に対応し、顧客の自宅まで迅速に商品を届けられるようにする。多くの商品で翌日配送が可能になり、配送量が増加すれば1品当たりの配送コストが下がり、さらなるサービス向上に再投資できるとしている。
さらに、ウォルマートの顧客だけでなく、B to B物流機能として活用されている配送サービスプラットフォーム「ウォルマート・ゴーローカル」を利用している中小企業のサービスも強化されるという。
ゴーローカルは「自動車部品からアパレルまで、食料品から一般商品まで、さらには特大サイズの商品まで」を旗印に、物流機能に乏しい中小業者のために特急便、定期配送、当日・翌日配送など、さまざまな配送オプションを提供している。
アマゾンも「ブラックフライデー」に向けて中小小売業者の商品の充実をアピールしているが、大手小売りが中小業者をアシストする形で自社陣営に取り込む動きも加速しそうだ。
(写真はウォルマートコーポレートサイトより)