日本の上位店に匹敵するほど寿司が売れた
日本ではまず見られない光景だ。9月21日のオープン日、イオンモールフエ(冒頭写真)の中核テナントであるイオンフエ店のデリカゾーンは大勢の人で溢れた。日本では売り場の1コーナーだが、ベトナムのイオンではあえてそれを売り場の外に切り出し、フードコートを併設している。作業場はオープンキッチンで、その横にはたくさんのテーブル席やボックス席を配置し、お客が買ってすぐ食べられる環境を整えているのだ。さらにお客を引き付けるのがメニューの豊富さ。中でも最も目立つ場所に据えているのが寿司で、当日は好きな寿司を1貫ずつカゴに入れるお客が多く見られた。寿司はバラ販売だけでなく、セットものや海鮮丼もある。他にも自由におかずが選べる弁当や注文後にスープを注いでくれる麺、フライドチキンにおでん、天ぷら、たいやき、ピザ、インストアベーカリーと約500品目が並ぶ。これら充実した品揃えがこなれた価格で食べられるデリカゾーンは、イオンモールにとって重要な集客装置。特にフエの市民にとって手軽に寿司を食べられる店はなかなかないとあって、オープン週の寿司の販売点数は日本の上位店のピーク時に匹敵するほど。「まさに飛ぶように売れている」と、イオンベトナムの西川聡北部代表は破顔する。