クルーズ船完全ストップでアジア系観光客が激減

 九州地区では商業施設や量販店でアジア客が激減。インバウンドへの影響が鮮明となった。一方で食品スーパー(SM)業界では外食控えや臨時休校の影響で需要が活性化。売り上げは例年を超える勢いを示している。また、デマによる紙製品の欠品・品薄や従来少なかった客層の増加など、インターネットやSNSを通じた情報交換が購買活動に影響を与えていることも見て取れた。

 博多港は昨年229隻が寄港した国内トップのクルーズ船寄港地だ。そこから1km先の博多区の中州交差点には同一ビル内にコスモス薬品とダイコクドラッグが入居。向かいのビルにツルハドラッグ、その先50mの川端通商店街入口にはドラッグイレブンが出店するドラッグストア激戦区だ。

 3月7日の夕方、コスモス薬品中洲5丁目店にはスーツケースを手にしたインバウンドと見られる個人客がいたが、数える程度。従業員はクルーズ船寄港中止以降の来店客減少について「2割減どころではない」と顔を曇らせる。

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