味や食感にこだわり、焼き肉タイプの商品を開発

 家畜のげっぷや排泄物に含まれるメタンガスが温暖化を加速させる、穀物を家畜の飼料にすることで食料不足が起きるなどなど、食肉の生産が引き起こす環境問題や社会問題が注目されるようになった。また、欧米を中心に、健康志向や動物愛護の観点から、肉食をやめる人達も増えている。こうした動きを受け、近年注目されているのが、大豆などを原料にした代替肉だ。日本でも大手食品メーカーからスタートアップまで代替肉の開発・製造に乗り出すところが出てきた。そうした企業の一つ、ネクストミーツは、代表取締役の佐々木英之氏と米国法人代表の白井良氏が2020年6月に立ち上げたスタートアップだ。社会貢献できる事業を志向していた佐々木氏と環境ビジネスに興味があった白井氏が、両方の条件を満たす事業として着目したのが代替肉だった。当時、米国ではフードテックベンチャーのビヨンド・ミートの商品がホールフーズで売られるなど、代替肉への関心は高まっていたが、一方で、「代替肉はおいしくない」という声も多かった。そこで2人は3年間をかけて、味も食感も肉に近いものを開発、商品化のメドが立ったことから会社を設立、事業化に乗り出した。

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