百貨店業界売上高は前年割れ不可避の状況
コロナ禍影響を脱し過去2年にわたり順調な歩みを進めた百貨店業界だが、2025年は再成長に早くもブレーキがかかり、インバウンド依存の脆弱な体質を露呈した。大手百貨店首脳からは「インバウンド売上高は前期の反動を織り込んでいたが、想像以上に高額品が落ち込んでいる。足元は回復基調にあるが、前期のようなインバウンド需要は期待できない」(高島屋・村田善郎社長)、「インバウンド売上高は昨年までが良過ぎた」(J.フロントリテイリング・小野圭一社長)といった渋めのコメントが相次ぐ。
国内百貨店業界の1~10月の累計売上高は4兆4997億円(2.0%減)。24年は通年で5兆7722億円と、5年ぶりにコロナ禍以前の水準を突破した。だが、25年は前年割れが不可避であり、辛うじて5.5兆円台に着地しそうだ。
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