4店舗のみでも高い人気を誇る原信

 全国を人口数順で見ると、石川県33番目、富山県37番目、福井県43番目で、北陸は全国でも人口が少ないエリアだ。それでも県内外企業の進出合戦は皆無ではない。

 北陸3県で最も北にある富山県の食品小売業では、地場スーパー(SM)のアルビス(冒頭写真)と大阪屋ショップが二大勢力だ。アルビスは卸売業が小売業を吸収してスタートした経緯もあり、これまで複数の小売業を取り込んでおり、その結果、富山県内の38店舗に加え、石川20、福井6と、北陸3県に事業を広げている。近年は、自力出店による展開エリアの拡大も進めており、2019年に岐阜県初の店舗を美濃加茂市に出店したほか、21年7月には愛知県に進出し、名古屋市に出店、23年11月には同市内2号店も出店した。さらに今年3月には岐阜県本巣郡北方町に岐阜2号店も計画している。ただ、本巣郡は、岐阜県内でも食品小売業が集まるエリア。バローに同社傘下のタチヤ、地域の強豪、カネスエといったSMに加え、コスモス薬品、クスリのアオキ、ゲンキーと、有力なドラッグストアも複数店舗を展開しており、競争の激しさは日本一とも言える。その中に後発で出店するだけに、相当の覚悟が必要と言えそうだ。

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