OKIは11月16日、イノベーション・技術戦略説明会「OKI IR Day」を東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で開催した。
OKI IR Dayと題したこの取り組みは、今年5月に発表した「中期経営計画2025」の深耕を目的とするもの。6月に開催した事業戦略説明会に続き2回目となる今回は、同社のイノベーション・技術戦略を紹介した。冒頭、森孝廣社長(写真上)は「当社の中長期的な成長事業を支えるイノベーション・技術戦略の強みを生かした新事業領域の拡大を進めていきます」と意気込みを語った。
続いて、藤原雄彦執行役員イノベーション責任者が、戦略内容を「新たにチャレンジする事業領域」「全員参加型イノベーション」「将来事業の創出(4つの注力領域)」と大きく三つに分けて説明した。今後の注力領域として「高度遠隔運用」「物流」「ヘルスケア・医療」「CFB(クリスタル・フィルム・ボンディング技術)」の4領域を設定。同社開発の「エッジプラットフォーム」を活用し、創業150周年に当たる2031年に向けて500億〜1000億円の事業創出を目指すと発表した。
この4領域は31年には市場規模がそれぞれ2兆〜16兆円程度に広がると見込まれるイノベーション領域。いずれもOKIの強みである高品位なネットワーク接続やリアルタイムインタラクションが生かせるという。藤原執行役員は、「やり方を変える、マネジメントの仕方を変える、プロセスを変える、そういった形で新規事業の創出やグローバル展開を本格化していく」と発表を締めくくった。
藤原雄彦執行役員イノベーション責任者
これを受け、前野蔵人執行役員技術責任者は、イノベーションの肝となる「エッジプラットフォーム」を中心とした技術戦略を説明。同社のコアコンピタンスである、”止まらない、止めない„を実現するタフネス、AI、データマネジメント、エッジデバイスを駆使しグローバルな技術革新を実現。社会インフラの強靭化・高度化に貢献していく意向を示した。
前野蔵人執行役員技術責任者
説明会同日にはプライベート展示会「OKI WORLD 2023」も開催。「未来へつなぐ感動体験〜スタイルチェンジしたOKIのイベントにようこそ〜」をテーマに、「安心・便利な社会インフラ」や「店舗サービスのセルフ化」など、事業内容を七つのゾーンに分けて展示。同社が推進中のイノベーション・マネジメントシステム「Yume Pro」の活動から生まれた新規領域への取り組みも解説。高度遠隔運用サービスやCFBなどの具体例も紹介した。
・以下、「OKI WORLD 2023」 展示会内容の様子
森孝廣社長