アイ・グリッド・ソリューションズはこのほど、同社の太陽光発電設備で作られたものの、使われずに余った電力を事業者に供給する新サービスを本格的に開始する。再生エネルギーの需要と供給をマッチさせることで、自施設に太陽光パネルを設置できない事業者も安定的に再エネを活用できるようになる。再エネを効率よく循環させることで、国内のエネルギー転換を後押しする狙いもある。
新サービスは「循環型電力」の名称で展開する。アイ・グリッドは現在、太陽光パネルを小売店舗や物流センターなどの屋根に設置する分散型の太陽光発電事業を推し進めている。発電した再エネはそれぞれの施設で活用するのが基本だが、「トータルでは自家消費分以上に再エネが作られており、使いきれていない」と秋田智一社長(冒頭写真右)は指摘する。実際、余剰電力は、アイ・グリッドが保有する1226施設の約4分の1に当たる305施設で発生。総発電量で見ると約2割に上るという。「特に屋根の広さに比して、施設自体の電力使用量が少ないホームセンターや物流常温倉庫で多く余剰が発生している」(秋田社長)