バローホールディングス(HD)は7月7日、愛知の食品スーパー「ドミー」を完全子会社化することを目的に、株式公開買い付け(TOB)を行うことを発表した。

 期間は7月8日から8月20日までで、1株1917円で買い付ける。すでにドミーの社長である梶川勇次氏ほか、その親族、銀行や信用金庫らが公開買い付けに応じるとしており、それらで株式の計26.29%を占める。バローHDはこれらを含めて株式の3分の2にあたる66.67%を下限とするTOBを行う。3分の2以上が取得できれば、株式併合を経て完全子会社化を実施する。

 ドミーグループは愛知県三河地区を中心に食品スーパー33店舗を展開。食品、日用雑貨のほか、創業事業である衣料品についても一部店舗で販売しており、24年5月期の売上高は324億円。今回の買収については23年12月にドミー側から検討を始めたという。

 ドミーは1913年に梶川勇次郎氏が個人商店「梶川呉服店」を創業したことに始まり、41年に改組したユーキチ呉服店を前身とする。62年に衣料品スーパーに転進し、87年にはドミーフーズを吸収合併して食品全般の販売を開始した。92年に名古屋証券取引所市場第2部に上場したが、2018年に上場廃止となっている。

 バローHDはドミーを買収することで、PBの導入拡大による粗利向上、商品や資材の共同調達や物流機能、バックオフィス業務の共通化によるコスト削減などのシナジーが見込めるとしている。