1兆円企業を目指すアインHD、日本調剤は株式非公開化へ
調剤薬局業界に再編の動きが広がっている。業界首位のアインホールディングス(HD)がさくら薬局グループを展開するクラフトを買収、8月に投資ファンドから同社の全株式を591億円で取得する予定だ。アインの調剤事業(2025年4月期)の売上高は3847億円で、業界7位のクラフト(24年3月期連結)は1536億円。単純合算で売上高は5383億円となり、店舗数も2100を超える巨大調剤チェーンが誕生する。また、売上高1000億円を超える調剤チェーンを同業が買収するのは初のケースとみられ、業界に与えるインパクトは大きい。
アインは22年に全国に約100店舗を展開するファーマシィHD(21年3月期の売上高215億円)を買収、今年4月にも新潟県で30店舗を展開するエーアンドエム(24年12月期の売上高92億円)を買収するなど、M&Aを成長戦略の柱と位置付けている。