小林製薬は8月9日、2023年12月期第2四半期の決算会見と、DX方針説明会を開催した。DX方針では国内全社員約3200人を対象に、生成AIのChatGPTを活用できる独自システムを構築。新商品のアイデアや情報収集、生産性向上、文章作成など幅広い業務に生かしていくことを明らかにした。
23年1~6月期の上期連結業績は売上高が前期比3.3%増の736億円、営業利益が同5.5%増の104億円と増収増益となった。国内事業の売上高はインバウンド需要で28億円増、新商品売上寄与による16億円増で、昨年度までコロナ下で伸びていた既存品の日用品の反動減をカバーした。中でも訪日客の増加に伴い、台湾を中心にインバウンド消費はコロナ前の5割強まで復活。訪日客から人気の高いブランド「ナイシトール」や「命の母」、「のどぬ〜る」などの商品に多言語に対応したPOPを設置して店頭強化を図る。
また23年の上期には93SKUの値上げを実施し、下期にも111SKUの値上げを予定している。原材料高騰は今後も続くことから来年以降もさらなる商品の値上げを実施予定だ。23年新商品は、この秋に17品を追加し、年間30品目の発売を予定している。毎年30品目以上の新商品を投入できるスピード感のある開発力で新商品売上寄与率を高める。