沖電気工業(OKI)は10月12日、イノベーション活動を発信するイベント「OKI イノベーションワールド2022」(OIW)を開催。東京ポートシティ竹芝(東京都港区)で行われたリアル会場の様子をユーチューブで配信した。今年で3回目となるOIWはセクション1〜3の3部構成。セクション1の前半は、「新たな価値を共創する、DXと全員参加型のイノベーションの進化」と題して、OKIの坪井正志専務執行役員デジタル責任者兼特命担当と藤原雄彦執行役員イノベーション責任者兼技術責任者、一般社団法人ジャパン・イノベーション・ネットワークの紺野登代表理事が登壇。紺野代表理事がOKIのDX新戦略とイノベーション活動について解説した。後半は、「イノベーションプロセスによる価値創出と共創事例」をテーマに、OKIの前野蔵人イノベーション推進センター長、共創パートナーの日本工営の松山公年チーフエンジニアとSEQSENSEの中村壮一郎代表取締役が登場し、具体的な取り組みを説明した。
セクション2「実況中継!事例から解説〜イノベーションから、こうして生まれた〜」では、OKIの技術とパートナーの共創から生み出されたソリューションの10の事例を会場で紹介。このうち、プリンター分野では、「印刷物のエッジデバイス化でパーソナライズな顧客接点を実現!『ラベルが繋げるDX』」を出展。製品に貼られるラベルに製品個体IDを取り込んだ「ラベルDX」を、スマホやパソコンのようなエッジデバイスとして活用し、コールセンターと連携させることで顧客エンゲージメントを高める仕組みを紹介していた。最後にセクション3では、「『創造力』を高める成功の鍵とは」と題して、OKIのシニアアドバイザーを務める新規事業家の守屋実氏と藤原執行役員がOKIの全員参加型イノベーションの進化について語った。
OKIは2017年、イノベーション・マネジメントシステム「Yume Pro」を策定し、イノベーションが全社員に浸透し日常的な活動となるべく導入を進めてきた。20年には「中期経営計画2022」を発表。全員参加型のイノベーションに取り組むことで、キーメッセージ「社会の大丈夫をつくっていく」の実現を宣言した。
今年4月、社長に就任した森孝廣社長は「社員に全員参加型イノベーションが浸透してきた。今期は基礎モードから実践モードにシフトチェンジを図り、スピード感を持って取り組んでいきたい」と力を込める。OKIは全員参加型イノベーションを強化することで明るい未来を目指したDXを推進する構えだ。
(トップ画面 「全員参加型イノベーションにスピード感を持って取り組んでいきたい」と語る森孝廣社長)