靴メーカーのアシックス商事は12月10日から21日まで、靴販売業界では日本で初めて人と完全に接触しないで販売するポップアップショップを東京・銀座に開店した。博報堂子会社の博報堂プロダクツが開発した空中浮遊映像を活用した非接触型タッチパネル「エアータッチパネル」と、3Dで足形を計測できる自動足形計測機「インフット2」を組み合わせて、完全非接触で同社のビジネスシューズ「テクシーリュクス」を販売する取り組みで、期間中は480人の利用を想定している。

 入店から購入までの流れはこうだ。入店するとデジタルサイネージを組み合わせたシステムで検温・消毒を実施。エアータッチパネルで必要情報を入力した後、インフット2で足の長さだけでなく、足の周囲や親指の角度などを計測する(冒頭写真)。壁面に展示された全11種類のシューズの中から計測結果を基に選定したサイズが点灯。お客はそのシューズを持って接客スペースで試し履きし、店内にあるタブレット端末を通じてリモートによる接客を受ける。接客時に、表示されたQRコードから測定した自身の足形データを受け取ることもできる。その後、推奨されたシューズのかかと部分に添付されたQRコードをスマホで読み取り、オンライン決済で購入、3-4営業日で届く仕組みだ。店舗スタッフは店の外にいて3密を回避しながらお客を誘導するほか、お客が退店した店内の除菌・消毒を定期的に行う。

 アシックス商事がポップアップショップを開いたのは、ブランドの認知アップに加え、新型コロナウイルス感染拡大による非接触ニーズの高まりへの対応がある。販売創造本部マーケティング部の須合洋次マネジャーは、「リアル店舗での接客を敬遠するお客様が増えているので、リアルとオンラインの間をつなぐ顧客接点のニーズが高まる」と見ている。

 銀座のポップアップショップを皮切りに、2021年以降も各地で開店する予定。中長期的には直営店や靴販売店での展開も視野に入れている。各地でお客の反応などを検証し、改良を重ねていくことで靴販売におけるニューノーマルを目指す方針だ。

リモートによる販売員の接客を受けることができる