ハウス食品は「準備はパパっと!つくろう美味しい家族時間」と掲げ、2020年春の新製品を2月4日に発表した。三つの切り口「働く作り手」、「成熟世帯へ」、「新規調味料」に対応した新製品を2月10日から販売。カレーやメニュー調味料を起点に縮小が続く内食需要の活性化を図る。


 「働く作り手」対応の背景では、共働き世帯率が14年を起点に年率4%で急激に増加しており、特に足元では未就学児(0-6歳)のいる共働き世帯は5年間で平均12%上昇している状況だ。それに伴い夕食準備時間は40分以内の世帯が増加し、時間がある時の「冷凍保存」と「作り置き」が浸透している。


 そこでハウス食品では人気常備食材の一つである冷凍ひき肉と玉ねぎをフライパンで炒めさっとルウと煮込むだけで、ワンディッシュメニューができあがるルウタイプのメニュー調味料「ごちレピライス」(キーマカレー、タコライスソース)を発売。「働く作り手」視点としてライスと一緒にカラフルなトッピングを盛り付け、調理を楽しみながら見た目も華やかなメニューが完成する。また冷凍保存や解凍をしても風味が変化しにくく、忙しい日でも解凍・加熱するだけで出来立ての料理が完成する。


 「成熟世帯へ」の対応では、カレーを作らなくなった50代以上の夫婦2人世帯に提案。同社調査によるとシニアを中心にカレー好きが増えている一方で、子供の独立によってカレールウに対する調理の動機付けが低い。そこで調理を促す豊富な野菜、果実の旨み、華やかなスパイスの香りが濃縮された溶けやすいペーストタイプのカレールウ「ソテーカレー」を発売。フライパンで炒めた具材にルウと水を加えてひと煮たちで、簡単に本格カレーを作ることができる。


「新規調味料」ではTPPの関税緩和策で今後も拡大が期待できる焼肉のたれ市場に初参入する。それがやみつきになる旨さと辛さが楽しめる黒胡椒ペースト調味料「禁断の黒胡椒」だ。黒胡椒・ガーリック・オニオンパウダーなどのスパイスを活用した「濃厚旨辛製法」と「なめらかペースト技術」によって香りとコクを引き出し、 濃厚な美味しさを閉じ込めた。同時に伸長が続く生鮮代替チューブペースト調味料に「レモンペースト」、「きざみ青じそ」、「きざみねぎ塩」も追加。生鮮薬味のトレンドを捉えてラインアップを充実。今後も新規調味料の開発を進めていく構えだ。