ローソンとアバター事業を手掛けるAVITA社は、生産者自らがアバターオペレーターとなって商品をPRする「ローソンアバターストア」の実証実験を「グリーンローソン」(東京都豊島区)で2月27日から開始する。

 今回の実証実験では、グリーンローソンがハブとなり、アバターとなった生産者がお客と双方向のコミュニケーションを取りながら、商品の魅力や生産者の想いを伝える場の構築を目指す。お客は店頭の展示品で商品仕様を確認し、生産者が指定したECサイトで決済する。なお、商品の受け取りは宅配限定となる。

 初回は三重県明和町が出店し、伝統工芸品の「擬革紙(ぎかくし)」と「御糸織(みいとおり)」を同日から3月12日までの2週間限定で販売。また、AVITA社は地方自治体や自社で企画・製造した商品を中間業者などを通さずに販売するD2Cブランド企業を対象にアバターストアの出店者を募集する。

 物販系ECはコロナ禍の巣ごもり需要で市場規模が年々拡大し、2021年度で13兆円を超えている。その一方で、お客に商品の価値や魅力をわかりやすく伝えることが課題となっていた。今回の実証実験では、生産者は販路やブランド認知の拡大について、ローソンは新たな広告事業の可能性を検証する方針だ。

「擬革紙」 革の風合いを紙で表現した伝統工芸品
「御糸織」古くから受け継がれる製法で染色した松阪もめんを使用した伝統工芸品