ローソンは10月26日、会員データとAIを活用したレシートや同社アプリへの広告配信事業を2022年3月より開始すると発表した。
ローソンでは、これまで会員データの購買履歴や性別・年代・価値観から、対象となる商品に興味を持ちそうなお客を推測して割引券などを印字したレシートを発行してきた。
今回の施策では、購買データから対象商品を購入した会員を特定。会員の購買履歴や性別・年代・価値観などの情報をAIで分析して購入会員の特徴を抽出するとともに、購入確率を予測する数式をAIが構築。この数式を活用して広告クーポンの対象者を抽出し、対象者の価値観や特徴に合わせたデザインとキャッチコピーを用いたレシートを発行する。
今年8月に実施した新商品実験では、会員全体の平均購入率に対して、上記方法で抽出された会員の購入率はレシート広告を出さなかった場合で4倍、レシート広告を出した場合では12倍という結果になったという。
コンビニ業界で広告配信はファミリーマートが伊藤忠商事と新会社を設立。店内に設置しているデジタルサイネージへ映像コンテンツを配信するとともに、20年10月に伊藤忠商事などが設立した「データ・ワン」の持つ購買データを活用したデジタル広告サービスとの連携を目指している。
(冒頭写真は、実験で発行したレシートデザインと価値観の特徴。左から、ダイエット志向が高い、癒やされたい、新しいことへの興味が高い)