2021年11月号 創刊45周年記念特集「小売業のSDGs」
将来の世代のためには、今動かなければいけないのではないか。そんな思いをこの数年、強く持つようになりました。明らかに異常な集中豪雨や台風による水害は、人の命を奪い、その土地の産業にも深刻なダメージを与えています。災害時のインフラ拠点である小売店舗の浸水被害も少なくありません。
政府間パネル(IPCC)の最新報告書では、地球温暖化の原因は人間の活動だと明記されています。さらに、今後脱炭素の取り組みを進めたとしても、1.5度は気温が上昇するといった見通しも示されました。専門家は今後も日本では洪水が確実に増えると指摘しています。温暖化の抑制に向けた、脱炭素の取り組みは待ったなしの状況です。
社会課題という点では、廃プラスチックやフードロス問題など、消費者にとって身近なテーマも近年、大きくクローズアップされ、関心が高まっています。こうした課題の解決にも、小売業の主体的な取り組みが欠かせません。
今回の特集では「小売業のSDGs(持続可能な開発目標)」と題し、スーパー、コンビニ、外食チェーンなどの社会課題に対する取り組みの先進事例を取り上げました。特別対談ではイオン、セブン&アイHDの社会貢献責任者のお二人に、現状の課題認識や取り組み、さらに両社や小売業界がどのように連携していけるか、などについて語っていただきました。小売り各社の取り組みが、これからより大きなものになっていくことを切に願います。
(トップ画像提供:ピクスタ)
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