いくつかの英国大手スーパーで、5年前から実施されてきた「量り売りリフィルコーナー」のトライアルプロジェクトがこの2月で終了した。この実験は、スーパーやパッケージ会社などを中心とするUKリフィル連合が、政府機関「イノベートUK」の助成金を得て2020年から行ってきたもので、小売業での包装と容器ごみ削減の統一方策を探るのが目的だ。

 主な取り組みは、試験店舗内にシリアルとパスタなどの自動ディスペンサーが並ぶ「リフィル・ステーション」を設置、お客が持参のマイ容器に自身で購入商品を入れる販売方法の実証実験だった。使い捨てプラスチックや包装ごみの削減になる上、個包装の商品よりも安く提供できる。ごみ削減に取り組む政府外郭団体WRAPは、英国の全世帯が週に1品をこの方法で買うだけで、年間14億品目以上の包装ごみ削減につながると、この実験を賞賛していた。5年間の助成期間終了後には全国への拡大展開だけでなく、ネットスーパーのオカドがリユース容器を使った食品のバルク売りを進める計画もあった。しかし、蓋を開けてみると、始めの一歩として設定された助成期間の終了とともにトライアルは打ち切られてしまった。

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