ゲノム解析やビッグデータ活用で農産物の品種改良も進展
——日本の農業を取り巻く環境をどうみていますか。
中野 基幹的農業従事者は2050年に約36万人まで縮小するとの予測もあり、今の約3分の1の規模になると見込まれています。これは日本全体の人口減少を大きく上回るスピードであり、特に地方で減少傾向が顕著です。こうした状況下で必要なのは抜本的な生産システムの転換で、その中核となるのがICTやロボットなどの技術革新を用いた「スマート農業」です。なり手が3分の1になるということは、単純に考えて生産性を今の3倍にしなければならない。そこでAIやロボット化で作業を効率化し、資源の効率化は施肥や循環型資源システムを最適化する。エネルギー面は脱石油、つまり電化の方向性は明確ですが、再エネはもちろん原発も含めてハイブリッドで回していく。そうした地味ながら地に足の着いた戦略をきちんと推進していくことが肝要です。そうすることで災害時にも食料の安定供給が可能になるし、従事者が36万人まで減るというショックを軟着陸させることができると思います。


















