今年はクマの被害が後を絶たない。環境省によれば、4月から10月末までの時点で死亡者数は12人にのぼり、過去最悪だった2023年度の6人からすでに倍となった。死亡者数を含む被害人数は、23年度の219人ほどではないものの、それでも196人と、過去18年で2番目に多い状況にある。被害が集中しているのは北海道と東北で、中でも被害件数が最も多い秋田県では被害人数56人(うち死亡者数3人)、岩手県では被害人数34人(同5人)と両県の被害の深刻さが際立っている。

 小売業も他人事ではなくなっている。11月16日には秋田県能代市のイオン能代店内にクマが侵入。家具売り場付近にやってきたところを、従業員がパーテーションで閉じ込め、県の職員が吹き矢で麻酔をかけて駆除した。イオン能代店はJR能代駅から車で5分とかからない中心市街地にある。

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