私たちは京都を中心に大阪、滋賀、兵庫の2府2県に食品スーパー「フレスコ」を113店展開しています。弊社の前身は京都市山科区にあった公設市場で、それを業態転換する形で1992年に1号店をオープンしました。

 現在、フォーマットは4タイプあります。まず主力のフレスコは売り場面積100~150坪ほどの比較的小型のスーパーです。スーパーの豊富な品揃えとコンビニの利便性を兼ね備えているのが特徴で、現在97店を展開しています。このほか、ディスカウント業態の「コレモ」が9店、より小型の「ミニ」が3店、また、女性の従業員のみで立ち上げた実験店「プチ」が現在4店まで拡大しています。プチについては、今は男性の方にも働いていただいていますが、品揃えや売り場づくりにはオープン当時のメンバーの思いが色濃く反映されています。

 チェーンストアといえば、店舗の外装を統一し、売り場や品揃えも画一的に構築するのが一般的ですが、弊社は立地や周辺エリアのニーズに合わせた個性ある店づくりを進めています。

 例えば、京都の祇園にあるフレスコ東山安井店は京町家風の造り。地元の方はもちろん、インバウンドのお客様も多くいらっしゃることから、入り口の正面に抹茶関連の商品を集積しているほか、日本語と外国語を併記したPOPや、外貨両替機も設置しています。外観からこだわった店舗には他にも、古風な街並みに合わせた町屋風の堀川店や、登録有形文化財の「旧京都中央電話局上分局」を可能な範囲で改装した河原町丸太町店などがあります。

町屋風の外観が特徴的なフレスコ堀川店

 品揃えも店ごとに違います。大まかな傾向として、ファミリー層が多い地域では生鮮品、ビジネスマンが多い地域では惣菜や即食商品、外国人客が多い地域では菓子類などを強化していますが、店長の裁量も大きく、売り場の拡縮や改装の際もまずは現場にヒアリングし、それと本部方針をすり合わせながら行っています。

 売り場・バックヤードのスペースが限られる中、品揃えを確保し、オペレーションを円滑に回すのは大変ですが、私たちはお取引先様にも協力をいただきながら少ロットの商品をタイムリーに品揃えする仕組みを構築しています。また、精肉や鮮魚ではセンターを積極的に活用し、効率を高めています。

 独自性と来店動機の創出に向け、京都ならではのPBにも力を入れています。公設市場時代からご縁のある鮮魚店から技術を受け継いだ西京味噌や、伏見産のたけのこの水煮は人気商品。祇園の老舗抹茶問屋・北川半兵衛さんの抹茶を使用したアイスも自慢の逸品です。

 私たちの店は、テーマパークのような特別な体験を提供する場所とは言えないかもしれませんが、つい足が向いてしまう、気軽に集まれる「街の公園」のような店でありたいと思っています。お客様にとことん寄り添うスーパーの実現に今後も誠心誠意取り組みます。(2月21日、全国スーパーマーケット協会にて)