私どもはスーパーで使われる買い物かごやカートなどの開発・販売を手掛ける会社です。その中で買い物かごについては、一昨年から材料の30%にペットボトルのキャップを使用したリサイクル製品の製造を開始。今年4月時点で110万個を販売し、多くの企業様に採用いただいています。

 現状、ペットボトルのリサイクル率は約90%に上りますが、キャップは15~20%に留まります。これはボトルが無色透明かつ単一素材なのに対し、キャップは様々な色がある上、材質がポリプロピレンとポリエチレンの2種類あるためです。私どもはこれを選別して、強度や耐薬性に優れたポリプロピレンをリサイクルに用いています。

 昨今、SDGsへの意識が高まり、スーパー各社様も取り組みを強めていますが、中には「何から始めていいかわからない」という企業様もいらっしゃると思います。リサイクルかごはその点非常に手軽に導入できます。通常のかごと比べ単価が50円ほど上がるものの、一度導入すれば5年、10年と使用でき、その間スーパー様は自店のSDGs対応を継続して謳うことができます。また、店頭でキャップの回収を呼び掛けているスーパー様であれば、循環のサイクルをお客様の目に見える形で示すことができ、こうした点からも浸透が進んでいます。

コープデリ店舗で導入されているリサイクル買い物かご

 かつてリサイクルかごは綺麗な色を出したり、デザインを入れるのが難しかったのですが、今は様々なご要望にお応えできるようになっています。私どもはキャラクターをあしらったマイバスケットも作っていまして、直近では能登半島地震の復興支援の意味も込め、能登町のキャラクター「のっとりん」をあしらったかごを製作。またサンリオの人気キャラクター・シナモロールとコラボしたかごも9月から販売を始めました。

 材料になるキャップの回収率を高めるため、新型の回収器も開発しました。これまでの回収器は大抵一つ穴のもので、キャップが非常に投入しづらかった。今回開発した「セブンゴールズ」は、すり鉢状の上部に七つの穴が開いており、回収がとてもスムーズになっています。

キャップ回収器「セブンゴールズ」

 私どもは引き続きこうしたリサイクル製品を通じ、社名の通り〝スーパーの友〟として、お取引先様のSDGs対応を後押しして参ります。(8月21日、全国スーパーマーケット協会にて)