物流事業者にも広がる予約のエヌ・トーラス

「物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」。昨年11月20日、日本加工食品卸協会(日食協)が取りまとめたガイドラインは、メーカー、小売業の中間に立つ卸売業として、今年4月から始まる物流危機にどう対応していくか、現状と今後の指針が示されている。ガイドラインの内容は多岐にわたるが、主要な施策は、トラックドライバーの拘束時間(特に納品時の荷待ち時間および荷役時間)の削減、トラック輸送能力の最大限の活用などに凝縮されている。

 トラックの荷待ち、荷役の削減施策では、入荷予約受付システムの利用促進、ASN(事前出荷情報)データの普及、入荷時間枠の見直し、発注頻度の低減などが挙げられている。荷役作業では、留意事項として、「荷主事業者ガイドライン」(23年6月)に記載された「荷主事業者は荷待ち、荷役にかかる時間を計2時間以内とする」に基づき、荷役作業の削減に取り組む。主たる施策はパレット化だ。まだバラ積みバラ降ろしが多く、該当車両がバースを占有して長時間荷待ちの原因となり、ドライバーの作業負荷も高い。発着荷主双方で取り決めた利用可能なパレット(T11型プラスチックパレット、ビールパレットなど)に積載納品し、フォークリフトでの荷降ろしを推進する方針が明らかにされている。

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