「個別最適になりはしないか」。経済産業省など3省が3月30日に開催した「持続可能な物流の実現に向けた検討会」。2024年問題の解決に向け、事業者に規制を設ける案の検討が進む中、同日参加した食品流通団体から相次ぎ挙がった指摘が、冒頭の懸念だ。

 同日参加した団体は、全国農業協同組合連合会(全農)、全国中央市場青果卸売協会(全中青協)、食品物流未来推進会議、日本加工食品卸協会、日本スーパーマーケット協会の5団体。国は24年4月から適用されるドライバーの残業規制、それによって生じる人手不足への対策として、新規立法を念頭に新たな規制を検討している。一定規模以上の事業者に目標策定と報告を義務付ける内容で、発荷主や物流事業者のみならず、荷物の受け手である着荷主も対象となるのがポイントだ。例えば着荷主であれば、労働時間の削減や納品回数の減少など、物流平準化に関する中長期の計画を提出し、その後の経過や進捗を開示する。取り組みが不十分な場合は勧告・命令といった措置も視野に入れる。

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