「薬剤師をOTCの売り場へ出していく」。7月10日に開かれたウエルシアホールディングス(HD)の2024年2月期第1四半期決算説明会で、松本忠久社長はそう明言した。松本社長はかねがねOTCの販売に登録販売者が「難しいことを聞かれても困る」と尻込みしがちなことに不満を持っていた。それに業を煮やし、ついに医薬品知識が豊富な薬剤師を投入する。以前薬剤師は調剤室にいて、OTC1類を売る薬剤師と分けないといけないというルールがあったそうだが、今はそこがグレーゾーンとなり、薬剤師のOTCの販売が容易になった。ただウエルシアはこれを今までしてこなかったが今後は薬剤師にもお客の困りごと、症状に応じたOTCの推奨販売に積極的に関わってもらおうというのだ。

 だが、あるドラッグストアの役員は、「OTCは儲からない」と指摘する。その証拠に薬系卸が利益の取れないOTCに見切りをつけ、利益の取れる化粧品の扱いを増やすようになったという。

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