気軽な店づくりで若年層市場を開拓

 ウエルシアホールディングス(HD)がラグジュアリー化粧品専門店「NARCIS」(ナルシス)の店舗網拡大に力を入れている。2019年3月に東京都江東区のショッピングセンター(SC)に1号店をオープン、その後1カ月ほどの間に、千葉県柏市、埼玉県三郷市、東京都立川市に相次いで出店したほか、10月には静岡県沼津市にも進出。また、昨年9月に愛知県東郷町、今年5月に東京都府中市、6月に大阪府吹田市と、コロナ下でも店舗数を増やし、8店舗を展開するまでになっている。小川美恵営業戦略本部ラグジュアリー推進部長は、「毎年1~2店舗の出店を続け、今後5年で15~16店舗規模までにしたい」と意欲を示す。

 ラグジュアリー化粧品の売り場と言えばこれまで都市中心部の百貨店がもっぱらだったが、ナルシスはほとんどが郊外のSC内立地で、コロナ下で高まる近場での買い物ニーズを追い風に利用者を増やしている。また、対面販売の百貨店に対して、ナルシスはセミセルフ業態のため、ラグジュアリーブランドデビューの場として若い世代の支持も集めている。さらに、「カップルで来店するなど、男性のお客様がフレグランス、リップを買っていくケースも多い」(小川部長)と、男性客にとってもハードルが低いようだ。そのため、大阪の店舗では、男性用商品も導入している。

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