物価の上昇に賃金の伸びが追い付かない

 物価の上昇が止まらず、暮らしやビジネスのあらゆる面に影響を及ぼしている。

 現状大きな問題になっているのは、世界的なインフレの急速な進行だ。これを抑制するために欧米を中心に多くの中央銀行が急速な金融引き締めと政策金利の引き上げに動き、その結果、株価が続落し、実体経済は冷え込んでいる。インフレは収まる気配はないし、スタグフレーション(経済停滞の中での物価高)の兆候すら見え隠れする。日本は主要国の中で唯一、マイナス金利を維持しており、日銀の黒田東彦総裁は「賃金と物価の安定的、持続的な上昇の実現に向けて、当面金利の引き上げはない。急速な円安が進む中でも大規模な緩和策は継続する」方針を10月12日改めて示した。

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