帝国データバンクは12月21日、主要飲食品メーカー105社が2023年1~4月に値上げする品目数が7152品目に上ると発表した。品目数は今年の同時期(22年1~4月4672品目)に比べて50%以上多い。発表日ベースでも今年7000品目に到達した時期が4月中旬だったのに対し、23年(予定)は現12月時点で既に到達と値上げペースは加速している。値上げ率平均は18%に達し、22年通年に比べても4ポイント高い水準だった。

 値上げ商品は、当初の輸入食品・飲料中心から、1年間で3度目の値上げとなった冷凍食品を中心に、再度・再再度の値上げとなるケースが目立って増加。22年2月当時の主な値上げ要因が食材価格の上昇だったのに対し、足元では物流費や人件費の高騰なども加わり、コスト増要因は多様化・複雑化している。 

 23年の値上げで最も多い食品分野は加工食品の3798品目で、23年全体の半数を占めた。冷凍食品類のほか、小麦製品や水産缶詰、水産練り製品といった品目が多く、チルド麺など「麺製品」の値上げも目立つ。加工食品の値上げ率平均は19%で、全体平均より1ポイント高く、また11月末時点に比べても上昇した。