気候危機や戦争など未来に不安が多い昨今、サステナブルでエコな理念を根幹に据えることがビジネスで不可欠となっている。環境保護やSDGs(持続可能な開発目標)の分野で世界の最先端をいくドイツでは、スタートアップの3割がサステナブルやエコを重要視したものとなっている。

 ドイツではかねて起業が盛んだが、コロナ禍が始まった2020年にも約3000社が起業した。ドイツでスタートアップが多い理由には、さまざまなスタートアップのコンペティションが充実しており、かつ補助金制度がしっかりしていることがある。アイデアやコンセプトの段階からビジネスプランの作成や事業実施まで、各段階で自治体や州、国レベルでのコンペティションがあり、受賞すれば賞金が出るため、それを資金に起業したり、事業を拡大する例が多い。さらに受賞歴があれば事業パートナーを見つけやすかったり、別の補助金を受けやすくなるというメリットもある。エネルギーやエコなど業界やテーマごとのコンテストがあることも、裾野を広げるのに大きく貢献している。

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