セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4月7日、5月26日付の役員人事を発表した。新任社外取締役に、元ブラックロック・ジャパン会長CEOの井澤吉幸氏、アイスタイル取締役の山田メユミ氏、アシュリオンLLCバイスプレジデントのジェニファー・シムズ・ロジャーズ氏、セントラル・パシフィック・ファイナンシャルチェアマン&CEOのポール与那嶺氏、ハナグループチェアマンのスティーブン・ヘイズ・デイカス氏の5名が就任する。

 山口公義・取締役執行役員コーポレートコミュニケーション本部長と木村成樹・取締役(セブンイレブン・ジャパン取締役専務執行役員管理本部長)は退任。山口氏は常務執行役員コーポレートコミュニケーション本部長となり、木村氏はセブンイレブン・ジャパン取締役専務執行役員管理本部長を継続する。社外取締役の月尾嘉男氏とルディー和子氏も退任する。

 セブン&アイHDは今回の役員人事について、2021年7月に公表した「中期経営計画2021-2025」が目指す、世界トップクラスのグローバル流通グループの実現および中長期的な企業価値の向上の観点から人選。事業のグローバル化および資本市場の声を意識した変革を実行するため、国内外の機関投資家や株主と対話を実施し、そのアドバイスを踏まえ、同社取締役会の構成の在り方や新たに追加すべき経験・スキルについて検討を深めてきたという。

 その結果、①独立社外取締役が過半数を占める構成、②新たな社外取締役に求める経験・スキルとして「企業経営者経験」「小売業経験」「海外事業経験」「資本市場の知見」などを重視し、女性および外国人などの多様性も考慮して人選し、独立社外取締役5名(うち女性2名、外国人3名)を選出。これにより、再任者の伊藤邦雄氏、米村敏朗氏、東哲郎氏とあわせて、独立社外取締役は8名となる。一方、社内取締役は、経営と執行のバランスおよび意思決定の迅速化を図るため、2名減員し、合計6名とした。

 井澤氏は金融市場に明るく、山田氏は@コスメ創業者としての起業経験や小売業の知見を買われた。ロジャーズ氏はガバナンスや金融に精通しており、与那嶺氏は日本IBMトップなどの経験からDXの知見がある。デイカス氏についてはファーストリテイリング、西友などで培った海外事業を含む小売業での経験を買われた。

 取締役・監査役人事の詳細は以下の通り(敬称略)。

●新任社外取締役候補

氏名新職現職等
井澤 𠮷幸取締役元 ブラックロック・ジャパン株式会社 代表取締役会長CEO
山田 メユミ取締役株式会社アイスタイル
取締役
ジェニファー・シムズ・ロジャーズ取締役Asurion LLC
Vice President & General Counsel Asia
ポール 与那嶺取締役Central Pacific Financial Corp. Chairman & CEO
スティーブン・ヘイズ・デイカス取締役Hana Group
Chairman of the Supervisory Board

●新任監査役候補

氏名新職現職
手島 伸知常勤監査役執行役員 監査室シニアオフィサー

●退任予定取締役

氏名新職現職
山口 公義常務執行役員 コーポレートコミュニケーション本部長取締役 執行役員 コーポレートコミュニケーション本部長
木村 成樹㈱セブン‐イレブン・ジャパン 取締役専務執行役員 管理本部長取締役 (㈱セブン‐イレブン・ジャパン 取締役専務執行役員 管理本部長)

●退任予定社外取締役

氏名現職
月尾 嘉男取締役
ルディー 和子取締役

●退任予定監査役

氏名現職
谷口 義武常勤監査役